003: マーケティングの10大ミス
Ten Ways
to Correct Marketing Mistakes
マーケティングのミスを正す10の方法
最近セールス不振に陥っていませんか?
或いは、新規市場をどのように構築すべきかお悩みではありませんか?
市場を構築済みであっても、その市場に対し新製品の展開をどのように進めていくべきか行き詰まりはありませんか?
そのような時にはマーケティング自体を見直す必要があります。
新しい会社の多くは、期待した成果を得るための正しいマーケティング(売り込み)方法を行っていないようです。 会社規模に関係なくマーケティング上のキーになるポイントには共通点があります。不幸にして中小規模の会社の多くは、当初成功したマーケティング・セールスの基本を忘れてしまっています。 大手であっても正しい販売活動の進め方をなおざりにしてしまっている傾向があります。
それでは、自分の行っているマーケティング活動に疑問をもったらどうしたら良いのでしょうか?
第一に、間違いを犯しやすい代表的なマーケティング上のミスを理解し、その後、それを如何にして避けることができるかという点について検討するのは良い方法でしょう。
*The
10 biggest marketing mistakes businesses make*
多くの会社がおかすマーケティングの10大ミス
1. Not developing a marketing plan
正しいマーケティング・プランを作成していない。
マーケティング・プラン(市場計画)を練ることは、ビジネスの成功には欠かせないほど重要な要素です。計画を考える事を通して、どのようにして商品やサービスをすき間市場に埋めたり、ターゲット層を特定し彼らに購買意欲を持たせるようにできるかを再認識できます。
又、その過程で、今後販売努力を行うにあたっての目標や具体的な方策を明確にする事になります。
2. Not planning a marketing
budget
マーケティングの予算計画を持っていない。
ビジネスの成功のためには対象となる市場に対し売り込みや広告宣伝をするための資金が必要です。一般的にマーケティング活動には最低でも総利益の10%をかけてよい、とされています。 基本的にこれらのコストは会社の成長や商品を市場に展開し続ける上で必要なものですから、会社の規模によらず、マーケティング予算計画を策定しなければなりません。
3. Not targeting a specific
target audience
具体的な顧客ターゲット層に的をしぼっていない。
全ての会社や人が販売対象にはならない、という点をまず理解しなくてはいけません。どのような商品であれ、全ての人が買いたいと思う訳ではありません。標的とする市場(規模)を定め、適切な広告媒体を選択する必要があります。
全ての人に訴えかけようとしても効果が薄いのです。
4. Not developing a clear
and consistent marketing message
明確で一貫した広告メッセージを発信していない。
全てのマーケティング資料や機材、広告や販売促進活動は、見かけもメッセージ内容も一貫したものでなくてはなりません。 相手に自分が何をしているのか、何を売ろうとしているのか、名前を見ただけでわかるようにすべきです。
メッセージを統一する事で全てのメディアを通して相乗効果が生じ、同じマーケティング費用でより大きな効果を得ることができるのです。
5.Believing your product will
sell itself
製品自体の良さで自然に売れる、と信じてしまう。
多くの人は、自社製品はとてもすばらしく他社との違いもはっきりした独自のものだからこちらから売り込む必要はない、という考える過ちを犯します。 でも、良く考えてもらえればわかることですが、それを相手に伝えない事には誰も貴製品がすばらしい、という事はわかるはずもないし、その存在すら知る由もありません。
口コミや紹介があってこそ初めて欲しい人に出会える訳ですから、どんなにすばらしい製品であってもそれを正しく伝えるような広告宣伝、販売方法を確立すべくマーケティング活動が必要なのです。
6. Not clearly defining the
product benefits
製品の特長を明確にしていない。
大変な競争社会にあってマーケットは常に変動しており、消費者に次から次へとその選択の幅を広げています。
例えば洗濯洗剤が欲しいという場合、売り場の通路全てに様々なブランドの洗剤が置いてあった場合、人は何を基準に選ぶのでしょうか? たくさんの種類の中で何か特定のものを選ぶ場合、他と異なる何かがあるはずです。
同様に、貴社製品にも他社製のものとの差別化を提案しなければなりません。その貴社製品独自の提案を明確にすることで初めて競争相手との違いを標的顧客層にはっきりと伝える事ができます。そして、その独自性をマーケティング・プランや戦略に組み入れる事で特定の購買者に届きやすいようにするのです。
7.Not diversifying your media
mix
複数のメディアに分散させていない。
アメリカでは、以前は3大TVネットワーク(テレビの全国ネット、CBS,ABC,NBC)で広告すれば全米の80%の人に宣伝効果がある、と言われていました。しかしながら現在では、個人の家庭ではテレビだけで数百のチャンネルを持ち、更にサテライトやケーブル放送もあります。勿論、新聞・雑誌、ラジオ、衛星ラジオ、そしてこのところ目覚しい勢いでインターネットからの情報入手が盛んに行われているのは言うまでもありません。
即ち現代のメディアは細かく寸断された状態と言って良いでしょう。 結果として複数の宣伝・表現手段を利用して標的顧客層にメッセージを届けることが必要になって来たのです。
8.Not understanding the lifetime
value of a customer
一顧客の生涯価値を理解していない。
仮にある顧客を獲得し、その人に生涯にわたってお客になってもらえるとしたらその価値は掛け算式に大きいものになってくるはずです。
車のセールスを例にとれば、そのお客が年間一万ドル程度車に使うとした場合、その人が生涯にわたって(20年とした場合)貴方・車に支払う金額は総額で20万ドルとなります。 これを顧客のビジネス価値として算出すると、10%もしくは2万ドルをこの顧客の為に使うとした場合の投資効果は10−1の割合になります。
9.Not having a back-end revenue
program
バックエンド収益プログラムを持っていない。
バックエンド収益プログラム(仕組み)は何らかの形で利益を継続して得ることのできる方法のことです。
例えばテレビで化粧品を誰かに売った場合、バックエンド収益はその人に継続注文のプログラムに入会してもらう事で定期的により多くの製品の紹介・販売を行う仕組みをつくる事で達成できます。(クレジットカードで自動引き落とし。)
この種のプログラムは新たな収入源になると同時に各顧客との関係を強化・維持する上でも効果的です。
10.Not up-selling the customer
より高価な製品、価値あるものを提案していない。
Up-Sellingとは販売機会を活用して追加のものや関連製品を加えてより売上・収益を増やす、という手法です。
例としては、ファーストフード店で余分にポテトを注文してもらったり、車のセールスではサンルーフなどの機能を追加した車を紹介したりする訳です。
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マーケティング活動はどんなビジネスであってもその成否に直結する重要な意味を持つものです。
不幸にして多くの会社はその効果を軽視して、マーケティング努力を先送りしている傾向があります。
マーケティング上の過ちの結果としてその努力を効果のないものにしてしまっているのかもしれません。
上記のような10大ミスを避ける事ができれば、上手く貴商品を市場に送り出せるでしょうし、結果として総合的な利益に貢献することになるでしょう。
参考資料
003: The 10 biggest marketing mistakes
Peter Koeppel
Progressive Distributor
11/9/2005
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